(前編)国税の猶予制度とは?

 国税の猶予制度とは、金銭で一時に納税をすることにより、事業の継続や生活が困難となる場合や、災害で財産を損失した場合など、納税が難しい場合や特定の事情があるときは、所轄税務署に申請することで、最大1年間、納税が猶予される制度をいいます。
 なお、猶予制度には、換価の猶予と納税の猶予があり、納税方法は、猶予の種類により、1年間据え置かれる場合や、猶予期間中に分割納付をする場合があります。

 換価の猶予は、下記を満たす場合には、納付すべき国税の納期限から6ヵ月以内に申請することで、受けられる可能性があり、担保の提供が明らかに可能な場合を除いて、原則、担保は不要となります。
①国税を一時に納付することにより、事業の継続又は生活の維持を困難にするおそれがあると認められること
②納税について誠実な意思を有すると認められること
③猶予を受けようとする国税以外の国税の滞納がないこと
 また、すでに滞納がある場合や、滞納となってから6月を超える場合であっても、税務署長の職権による換価の猶予の適用を受けられる場合もあります。

(後編へつづく)

(注意)
 上記の記載内容は、令和5年9月8日現在の情報に基づいて記載しております。
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