(前編)消費税における調整対象固定資産とは

 消費税は、預かった消費税から支払った消費税を差し引いての納税額を算定します。
 原則、支払った消費税は、支払年度に全額控除できますので、固定資産購入時の消費税も同様ですが、固定資産は通常、長期にわたって使用されるため、購入時の状況だけで仕入税額控除を確定させると、その後の実態にそぐわないことがあるため、一定の固定資産については、仕入税額控除を調整(調整対象固定資産)することになります。

 調整対象固定資産とは、棚卸資産以外の資産で、建物及びその附属設備、構築物、機械及び装置、船舶、航空機、車両及び運搬具、工具、器具及び備品、鉱業権その他の資産で、一の取引単位の価額(消費税等相当額を除いた価額)が100万円以上のものをいいます。
 一定の固定資産について、課税売上割合が著しく変動した場合や、使用形態を転用した場合(課税業務用から非課税業務用や、その逆も含む)は、仕入税額控除を調整することになります。

 課税売上割合が高ければ高いほど、仕入税額控除は大きく計算され、納税額が減ります。
 調整対象固定資産を取得した事業者の課税売上割合が大きく変動した場合、仕入税額控除に影響を及ぼすことがありますので、計算にはご注意ください。

(後編へつづく)